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鮮血のように鮮やかな朱。

金で彩られた鳳凰が、羽を広げてこちらを睨みつけている。

漆黒の帯は闇へ誘うようにキツく巻かれ、

口元に朱を引いた俺の妃が微かに笑う。

弓の猫眼は更に強調され、俺を見つめる視線は甘い。
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