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並んでいたら前にいた二人組の女性が樋井一眞をチラチラ、チラチラ、と見るので、ちょっといたずらしてやろーって思って彼の指に自分の指を絡めたら応えるように捕らえられた。

「なに。遊んでんの?」

「うん、遊んでるよ」

「なんか、前よりこどもっぽい」

「……え、そうかな」

「脱いだら、そんなことないのにな」

「……っ、」

 ………なんだこれ。周りが聞いていることも気にせず平気でそんなことを喋るなんて……。
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