シェア
朔弥様。この指輪。清子は一生、大事にします」すると彼は清子に耳打ちした。「清子。それよりも俺をもっと大事にしておくれ」「はい。もちろんです……清子を、どうぞ、よろしくお願いします」晴天のよき日。函館に夏の終わりが近づいていた。孤独であった朔弥と清子。今、幸せな空気に囲まれて無事、笑顔で正式に婚約を果たした。