「廣末くんとは、別に…」

「は?何その呼び方、馴れ馴れしくね?」

「中学の頃の同級生なんだから仕方ないでしょ」

「…そんなん聞いてませんが?」

「なんであんたにわざわざ言うのよ」

「彼氏だろ!偽装でも!」

訳のわからないことを宣う夕鷹に呆れながら先に部屋着を身に付け、ベッドを抜け出した。何度呼びかけても応えない私に愛想を尽かした電子レンジの中には、結局放置したままだったマグが取り残されている。

「てか同級生がクリスマスに出掛けるかよ?」
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