家がお金持ちのいわゆる“お嬢様”である結城あきらは、16歳の誕生日を迎えると共に突然婚約者の存在を両親に明かされる。相手は2つ年上の綾瀬湊、あきらが春から通う予定の高校の先輩だった。
結婚することをすんなり受け入れるあきらに対して、湊は大反対。なぜなら湊には同じ高校に恋人がいるからだ。
婚約を断れば即転校の条件を突きつけられ、渋々結婚の予行練習と称して1年間の同居生活をすることになる2人。湊の提案で初めは別々に生活するものの、サッカー部のキャプテンとして部活に打ち込む湊を尊敬しあきらは家事は自分が引き受けたいと申し出る。
共に過ごす時間が増えるに連れて少しずつ2人は打ち解けていく。そしてある日あきらが結婚を受け入れた悲しい“理由”を知ってしまった湊の気持ちは。そして、辛い時に傍にいてくれた湊に、次第に心惹かれていく自分に気付いたあきらが選んだ結末は―――。
望まれない婚約だと初めから分かっていた。
―――私を嫌いなあなたに永遠の愛なんて誓ったりしない。
ひとつ屋根の下、すれ違う2人の切なく甘いじれじれラブストーリー。