紅葉高校に通う一人の女子高生『鷹宮 レナ』は、幼い頃に交通事故で両親を亡くしてしまう。その事故のショックで、レナに不思議な力が宿る。それは『どんな傷をも癒やす』という能力だった。
そして、この能力の発現と事件を機に。レナを取り巻く周囲の環境は、少しずつ変化していく。両親を亡くした後、すぐに祖父母の家に引き取られた。親と変わらぬ愛情をレナに捧げる祖父母。それに負けず明るく元気に振る舞うレナ。しかし、親を亡くしたという現実が幼かったレナの心を少しずつ蝕んでいく。さらに現実は、追い打ちをかけるようにレナの心に重く圧し掛かる。
能力をあまりよく思わなかった友達から避けられるようになったり。親が居ないことを揶揄されることも多々あった。そんな出来事が、レナの心をゆっくりと深く暗い闇へと沈めていった。
中学生になったレナの性格は、明るく元気な女の子から目立たず大人しい女の子へと変わっていた。必要以上の人付き合いを避けるようになり、能力を大衆の目の前で行使しないように努めていた。しかし、困っている人を見れば手を差しだす。転んで怪我をした子供がいれば、能力で傷を癒やしてあげる。レナの根底にある人としての優しさは、今も変わらずに残っていた。
そんな静かな毎日を送っていたレナだったが、高校三年の六月上旬に『瀬戸 宗一郎』という一人の男子転校生がレナの通う紅葉高校にやってくる。この瀬戸 宗一郎こそ、レナの運命を変え、物語を大きく動かす存在だった。
自らに与えられた能力は、神様からの使命なのか?それとも…
己の過去と向き合い、どのように受け止め。どのように成長するのか。
命とは。心とは。そしてレナと宗一郎を待つ運命とは。
この物語は、そんな二人の男女の恋愛模様を描いた異色恋愛物語である。
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