ヤクザの一人息子で、最恐最悪の不良である佐武颯斗(さたけはやと)は、嫌われ者である。自身の高校はもちろん、どこへ行っても陰口を言われている高校生だ。しかしそれは当然だった。佐武颯斗は不良なのだ。そして佐武颯斗は不良の類が嫌いだった。だからいつも一人だった。
小学校を数日行っただけで不良になることを決意して不登校になった佐武颯斗は、それからの約六年間をトレーニングと喧嘩の繰り返しで、そんなことを繰り返している内に最強になっていた。
中学生になり、誰も敵わなくなった佐武颯斗を人は恐れた。友人はおろか、対等な相手すらいない。入学時に話した相手も佐武颯斗が不良だと知ると、掌を返した。それを見た佐武颯斗は人と関わることを完全に捨てた。
そして高校生になった佐武颯斗は、喜怒哀楽の『怒』だけが残ったような人間になっていた。笑うこともなく、喧嘩を売ってきた相手を返り討ちする、そんな毎日を送っていた。
そんなある日、鍵を開けて家のドアを開くと、見知らぬ女がいた。そしてその女は笑ってこう言った。
「私の名前はフリム。あなたを幸せにするためにやってきた天使だよ!」
佐武颯斗はフリムに無理矢理契約させられ、彼女との今までなかった生活が始まる。
そして佐武颯斗は、この出会いがきっかけで、様々な人間や天使と関わっていくことになる。
これは不法侵入から始まる、不良と天使の物語。
キャラクター・プロット
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