双子の妹、桜は桜綾(ヨウリン)という名の女性の夢を見続けている。桜綾は後宮で皇帝からの寵愛を受ける妃でありながら、後宮に出入りする美貌の薬師である睿(ルイ)に惹かれていくというストーリー仕立ての夢だ。そんなある日、夢の男に似たルイという名の男性から絵のモデルになって欲しいと声を掛けられる。
一方、双子の姉・翠は雑誌社のアルバイトをしているが、そこでフリーライターの颯人という男性と出会う。人が干からびて亡くなっていくという怪奇現象のような連続殺人事件を追うことになる二人は、喧嘩をしながらも、運命に導かれる様に互いに強く惹かれ合う。
桜もまた、妖艶な魅力を持つルイに惹かれていく。だが夢の話が進むと、睿の正体が人ではないモノであることを知ることになる。そしてその夢が奇妙に自分の現在とリンクしていることにも気づく。
夢の話は前世の記憶なのか。ルイの正体は何者なのか。
そして前世の姉・翠蘭の悲劇と現代の奇妙な連続殺人事件の行方は……。双子の姉妹と過去と現在が絡み合う、恋と事件の行方は……。