松山正一はADHDー注意欠如多動性障害ーを持ち、人が当たり前にできることができない生き辛さを抱えていた。
その嵐の夜の日も、書類の簡単な不手際に気づくことができず、深夜近くまで残業をして、土砂降りの中帰路についていた。
その途中、河川敷で川を見つめる一人の女性を発見する。ただならぬ様子を見かねた松山はその女性に声をかけた。
女性の名前は神木薫。薫は人生に絶望し、川に飛び込んで死のうとしており、松山はそれを止めようとするが、逆に薫の言葉から自身の深淵を見つめさせられる事になる。
自身に生きる価値が無いと思う二人が死を目前に出すそれぞれの結論はー。