あらすじ
近頃、冥界から冥王が訪れ、魔物が街に現れるという噂が巷に流れている時代のこと。
世迅志は若く冒険心にあふれる青年である。
ある日、妖を討つ「魔狩り」を行なっている隣の領地の若君のことが気になり幼馴染の行商に同行させてもらい旅立つ。
若君の名は露深藍。冷静沈着で人を寄せつけない雰囲気の青年だった。
迅志は持ち前の明るさで深藍と親しくなり、やがて交流を深めた二人は王が治める都へと出向くこととなる。
冥界の謎の答えが二人に近づく。
そして、二人は切ない事実にもたどり着くのだった。
○登場人物紹介
世迅志(せい・じんし)
天真爛漫な青年
好奇心旺盛で物事によく首をつっこみたがる
運動神経がよく、他人とすぐにうちとける
露深藍(ろ・しんらん)
領地を治める露家の次男
冷静沈着、真面目な性格
仙術を使うことに優れている
淡、彗(たん、けい)
深藍の弟子
伴、点(ばん、てん)
迅志の幼馴染
張南夏(ちょう・なんか)
王都の将軍
武官の名門、張家の三男
人情に厚く、情熱的
幽(ゆう)
子どもの姿をした幽鬼
南夏につき従う
無表情、喋らない
蔡影月(さい・えいげつ)
没落した貴族の最後の当主
故人