世界の自動車業界を牽引していた老舗ブランド『トヨカワ自動車』。
しかし、急速なテクノロジーの変化の波に、老舗ブランドは乗り遅れつつあった。
2020年代は環境への配慮からEV車の波が一気に押し寄せ、それまで自動車業界とは無縁であったテスラ、アップル、ソニー、中国のBYDなどの異業種企業が流れ込んできた。
これに対し、トヨカワはガソリン車やハイブリッド車にも生産ラインを残し全方位戦略を捨て切れていなかった。
自動車業界の覇権が、クルマ屋から新規参入組に移り変わろうとしていた。
そんな最中、トヨカワは電撃的な社長交代を行う。創業家である豊川章雄からカーガイの佐川恒晴にバトンが渡された。
社長を退任する時、豊川章雄は言った。
「私はクルマ屋だ。古い人間だ。トヨカワの経営の最大のリスクは私が社長であり続けることだ」
トヨカワは、この劣勢を挽回すべく、章雄の息子が手掛けるドライバーレス完全自動運転車技術で巻き返しを図ろうとした。
が、時代はさらに先を見ており、いまや、モビリティーは陸が主流ではなく、2025年の大阪万博以降、空飛ぶクルマに乗り移ろうとしていた。
しかしここでもANAやJALや丸紅などのクルマ屋ではない新たなライバルがトヨカワの道を阻む。
トヨカワの生き残る道はあるのか?
この危機に、トヨカワの末端のサプライヤーである町工場が突如現れる。
なんと、その町工場が驚くべき空飛ぶクルマを開発したのだ。
その動力はプロペラではなく、無重力を生み出す重力遮断物質だった。
豊川章雄は呟く。
「第5次産業革命が、始まる」
トヨタ自動車をモデルに、未来のモビリティー業界を夢とリアリティで描く。
ファンタジー
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