鬼族と人族が争う、火の大地。
人族の頭領・一初(イチハツ)と、鬼族の頭領・紅炎(こうえん)は十年来の好敵手同士にして、宿敵同士だった。
――しかしある時、一初の敗北をきっかけにして、鬼族と人族は同盟への道を歩むことになる。
紅炎の刃に斬られながらも、辛うじて生き残った一初は、その後の生き方に惑う。
男として頭領として生きてきた一初は、実は――男装していた女だったからだ。
しかもこの二人――長らく戦いを続けるにつれ、お互いを想うようになっていたのである!
「今さら、どの面を下げて一初を好きだと言えばいい? 俺はあれの同胞を多く殺した男だ」
「紅炎がわたしを好きになることなんて、永遠にない。わたしはこんなに傷だらけで、戦うしか能のない女だもの。この恋は、叶わない」
宿命の好敵手。互いの命は自分のものと思って、刃を交わしてきた。
そんな二人の、勝負がついたその後のじれじれ両片思い。そんなお話。
※※※ご注意※※※
・戦国時代と明治・大正時代をちゃんぽんした感じの和風異世界です。世界観の関係上、男尊女卑の思想を持つキャラクターがいます。
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