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メラニー

めらにー

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歌の上手さとは説得力

 こんにちは。
 
 前にも少しかいたか漏れしないですがボーカルの事を書こうかな、と思います。

 昔、ギターをやっている人に「ボーカルはいいなぁ~、個性でチャンスあるし」と言われました。
 楽器はその点、上手くて当たり前。
 その上で個性を色付けできてそれを個性と認めてもらえるようになるのは至難の業。
 バンドなどで売れるしかないと言っていました。

 たしかになぁ~と。
 そりゃ、ボーカルの私としてはボーカルなりに悩みはありますよ。
 業界側はずっと「歌の上手い美人」を探しているのです。
 特に私が住んでいた地域は全国に一番近道の、ちょっと有名なレーベルが有り(某探偵アニメのほぼ専属みたいな)そこでずっと歌の上手い美人を漁ってパーティーやったり、バーを経営してたりSNSで露骨にそのバーに遊びに来て顔見世をするように営業をかけていました。
 とりあえず美人がキーワード。
 その従業員がネットでしか知り合いでは無かったですが、会社がブラック過ぎていつ倒れないか心配をしていたものです。
 その後どうなかったのかは知りませんが。(バーがなくなり、アカウントが無くなったので)

 でもまぁ世の中には絶世の美女でなくても歌を生業にできている人はいるわけです。
 個性が時代に受け入れられればチャンスがあるパートであることは確かだと思います。

 が、その後色々業界に足を突っ込んだ人に話を聞くと、有名企業の社長令嬢や重役令嬢だったり、枕……なんて事もありましたし、公に発表されているデビュー話と全然違ういきさつで……、
 例えば「事務所にどうしてもと望まれて、遠い実家まで追いかけて来たので仕方なくデビューした。」という事になっているのだけれど、実際は野外ライブが禁止されている駅前で頻繁にライブをして、警察に引っ張られたりしながら、どうしてもデビューを勝ち取るんだと血眼だったとか……
 この話は同時期のアマチュア音楽シーンで頑張っていたバンドマンでは有名らしく、他でも聞いたので信ぴょう性が高いでしょう。
 そういうカリスマ性を神話の様にアーティストに付けることも大切なんだなぁと思ったり。
 結局、作られたカリスマとお金と人脈かぁ~と思ったのも事実ですが。

 しかし楽器は本当に厳しいんだろうなぁと思います。
 その話をしてくれた彼も今はどうしているんだろうなぁと思うけれど。


 とりあえず本物の、時代に選ばれたカリスマのボーカルの話をします。
 歌って最終的には歌が上手いというよりも、いや、歌がうまいとは何かを突き詰めると「説得力」なんです。

 何を歌っても嘘っぽくない事。説得力があって心を打つ事。これが上手いという事です。
 そういう人が残る。
 楽曲じゃない。

 私は歌詩も書くタイプのボーカルだったのですが。
 ご縁あってとあるゲームの主題歌などを担当させていただいたこともあります。
 それくらいには向き合ってきたので歌詞の世界観は、個人としては大切だと思っているんですよ。

 例えばちょっと私も世代から外れるのだけれど「はっぴいえんど」の歌詞は本当にすごいと崇めています。
 歌詞を聞くだけでその映像が浮かぶのです。
 「旧《ふる》いふぃるむのようなざぁざぁ雨に」(あしたてんきになあれ より)と聞くとそれだけで土砂降りの雨の線が見えて来る。
 「紙芝居屋がたたんだ後の路地裏はヒーローでいっぱい」(花いちもんめ)と聞くと、風呂敷を背にした男の子の元気な様子が見える。
 本当にこういう言葉選びってすごくて、憧れるし目指すところです。

 あとは有名な歌詞だと「タッチ」(岩崎良美)の歌いだしとか「君がいるだけで」(米米CLUB)も秀逸で、本能的に続きを聞いてしまう展開になっている。

 この方々ももちろん、はっぴいえんどの細野さんも大瀧さんも含めてですが、すごいボーカルですよ。
 説得力もある。

 でももっとすごい説得力のあるボーカルだと思っているのが井上陽水さんです。
 「二匹の豹のサファイアルビーのあのくちづけ 秘め事に メイクアップシャドウに」(Make-up Shadow)ってこれを歌って説得力がすごいんです。
 聞いていて、なんだかわかった気分になるんです。
 「リバーサイドホテル」もそうですよね……一応あの曲は文章的には繋がりが有り破たんしていないのだけれど、逆に意味以上の事を受け取るから、意味は無いものくらいの感覚です。
 陽水さんの説得力があるから、ほぼ歌詞はいらないというか(笑)
 
 ここまで説得力がすごい人は他にも……いる事はいるけれど、そうそういない。
 だいたいは、歌詞と説得力がマッチするといい結果出ます。
 
 何でも来いの人もいるけれど……中島みゆきさんは何でも来いです。
 女優だなぁといつも思っている。一曲一曲歌っているキャラクターが生まれも育ちも違っていて。
 今の流れは曲を歌い手の色に合わせていくのだけれど、それをしなくていい稀有な才能。

 女の子の取り扱い方を歌った方も、転んでガハガハ笑っていそうな「好きな食べ物はプロテインです!」な子だったり、ゴミ屋敷に住んでいるような子が歌っていたなら、ある意味説得力は生まれなかった。
 ケイトブッシュだって、精神病院に入院したりしているから、歌に説得力があるし……

 説得力って大切なんですよねぇ……
 私に色々音楽をレクチャーしてくださった方が私より年上なので、例が若い子が分かりにくいかもしれませんが……。

 ここまでの説得力って、歌の練習をして身に付くものでも無くて。
 個性を出そうと思って色を付けて歌う事よりも、音程を外さないように、リズムを狂わせないように、ピッチも正確に歌おうとした結果出てくるものが個性で、逆に言うと、そうやって正確な歌を歌おうとしないと本当の個性は出てこない。そこからが説得力の勝負。
 声の明るさとか、そういうのも変えられない。

 備わっているキャラクターは変える事がないから、それをどう生かすか伸ばすかの話で、自分が望んでいるキャラクターじゃなかった場合は、どうしようもないのです。

 嗄《しゃが》れ声の人は歌のおねえさんになるのは難しいし、伸びのある透き通った声の人が、場末の流しのような渋い歌が歌いたいと憧れても早朝の空気になってしまう。

 その辺りは、楽器チームとは違う残酷さが有ります。
 求められるものと出来ることは違う、というやつです。
 
 まぁねー、結局はどんな天才でも時代が見つけてくれないとどうしようもないのですが。
 どんなアーティストも、結局のところ難しいって事です。
 
 物書きも然り。ですね。
 そう思うと、今から吸収するもので目的の方向を変えることができるかもしれない物書きはポテンシャル勝負よりは努力のしようがあるのかもしれないですね。

 

コメント

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  • メラニー

    最近では、そもそも歌が上手い人が増えましたからねぇ~
    お金を除くなら、運と縁ですよ。

  • y.kato-channel

    音楽業界って、今、
    すごい才能のある若い子がたくさんいますね。
    でも、厳しい業界だから、なかなか売れない。
    飛び抜けた才能がある人は、すぐに目をつけられるんですけどね。