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てれすこ

もう蓋を閉めにかかっている

いちいち思い出しても、最後には救えなかった絶望と、救わなかった後悔が押し寄せてくる


どうすることも出来なかった

私は夫を突然死で亡くし精神に支障をきたしたただの無力な未亡人だった

自分の事と子供達の事だけで、毎日暮らすのが精一杯の日々だった

私の神経回路のなかに
次兄に手をさしのべる等というスイッチは何処にも見つからなかった

私は兄弟のなかで末っ子で
人の面倒を見るのに適していない

我が子は別だ
生まれてすぐの子供の世話はチャンとしていた
少し大きくなるとネグレクト気味だったけどね

私がネグレクトされていたわけだし



次兄が働かなくなり母の遺産を食い潰し、長兄に二百万円以上の借金をして生活に困窮しているのは解ってはいたが、
私も遺産を食いつぶした口だ
どうすることも出来なかった

一度か二度クオカードを送ったり食料を持っていったりしたが、、、
それだけだ

口を利くのも嫌だったのかもしれない

大の男が自分で何とかしろと、思っていたのかもしれない

よくわからない


そして次兄は自分をネグレクトした


辛かっただろうかとか苦しかっただろうかとか
考えても仕方がないのだ

何度でも思う

次兄は仏になったのだ
貧困や飢えや病魔から全て解き放たれて
自由になったのだ

今は幸せに居ることだろう


そう思わなくては、やっていけない
宗教は人間を苦しみから救う
先祖供養をすることで、先祖も子孫も救われていく

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