森尾月子

もりおつきこ

何気におばちゃんです。
今まで書いてきた書き物を残したくて登録しましたが
どうしたらよいかわからず、
別サイトより手直ししながらUPしています。
妄想ものです。夢物語です。

YUZURU 13

お店に行ったらみんなが目を向けた。
来たのは弓弦?それとも?と。そりゃびっくりだよなぁと
そう笑いながら誠さんは言ったが弓弦は笑ってがんばるさっと笑った。
その日は、PVももらってきてたので5人でそれを見ることに。
開店までは時間があるしとお店のでかいTVで見ることとなったのだ。

「これやんの?」
「ほんとに?」
「お前さ、これの難しさわかってる?」

そう誠が責められている。

「ねぇ。」
「なに?」
「あたしは翔太君だよね?」
「あぁ。」
「できない(笑)」
「翔太君のできないとは言わせない(笑)髪型まで一緒にしたんだからな?」
「でも。あんなにすごいダンスなのに、それでも歌ってる。」
「お前ならできるさ、一日早く帰る分一対一で詰めて出来上がらせな。」
「わかった、出来るところまで。」
「PV見終わったら開店。ださぁ、今日も一日頑張ろうな!」

一日の始まり。お店が開店する。
今日の始まりもにぎやかな始まりとなった。

そんな日が数日続いた後、出発の日が来た。
予定の方はその前々日にはできていたのだが、
出発の日飛行機の時間がこんなに早いとは思わなかった。

「おはよう、弓弦。今日は沖縄だね。」
「ハードな予定なんだよね。」
「そうだ。秋山さんがさ、沖縄についてからプレゼントがあるって言ってた。」
「なんだろう。」
「それは沖縄についてからのお楽しみだそうよ。あたしが話していいのはそこまで。」
「伯母ぁ!時間間に合わなくなっちゃう、早く!」
「わかっているよ。ちゃんと荷物は持ったのかい?」
「ちゃんとそこのスーツケース2つのせて!」
「弓弦の荷物だろ?自分でのせな!」
「ひかり、着いたら電話するね。」
「行ってらっしゃい、偽物君(笑)」
「もぅ。行ってきます。」

空港に7時集合を弓弦は10分遅刻した。
余裕をもって集合時間を決めておいてよかったと
誠は思っていたが誠自身も危なかった。ぎりぎりの到着だったのだ。

「おはようございます。点呼をとります。」
「秋山。」
「はい。」
「大宮。」
「はいな。」
「一哉。」
「ほい。」
「あきら。」
「はい。」
「圭一郎。」
「・・・・・」
「圭一郎!」
「ふぁい。」
「渉!」
「はい。」
「誠さん。」
「はい。おはようございます。」
「貴志さんと真志さんは?」
「ここにいます。真志はお手洗いですよ。」
「俊哉は?」
「はい。」
「弓弦!」
「いないじゃん。」
「まじで?」
「弓弦!」
「まじでいねぇじゃん。」
「誠さーん電話電話。」
「ごめーん。」
「来たよ、まじ遅刻は勘弁だよ。」
「弓弦さん、遅刻です。」
「すまん(汗)」
「罰ゲームありますから、よろしくね?」
「えぇ。それはご勘弁を」
「勘弁しませんよ?」
「んで、悠太と翔太は?」
「ここにいますよ。」
「じゃ、手続きしましょう。座る場所はどこでもいいでしょう?」
「あたしは窓側がいいな。」
「んじゃその隣はじゃんけんで。」
「なんか危ないなぁ・・・・・。」
「手荷物はこっちにもってきて。」
「弓弦さんの荷物多くない?」
「気持ちは男でも体は女だから仕方ないじゃん。」
「さぁさぁ、手続きやっていそいで!」

それぞれ順番に搭乗手続きを済ませ移動する。
移動するのにも、このタレント達とだから周りはすごい大騒ぎ。
空港の方からも気を使ってくれたのか、大きく騒がれないように
すべてファーストクラスの方へ案内。静かな移動となった。

「ねぇ、弓弦はどこ?」
「誠さんここ。こっち!」
「隣に行きたいけど、隣りは・・・・。」
「槙村さんが座っちゃった。助けてよ。」
「なんで助けてとか言うのさ。楽しもうよ、楽しくさ。」
「座ったが勝ちなことろもあったからなぁ。」
「とりあえず、沖縄までだから。」
「秋山さん、沖縄までよね?」
「沖縄に着くとバスが来てるはずだから、荷物を受け取ったらバスに乗り込んでね。」
「なんだかバスの中も危なそうだ。」
「危ないと思ったら、俺の横に座ればいいじゃん。」
「それもなぁ」
「俺は社長とひかりちゃんにくぎ刺されているから大丈夫だって。」
「そうですか?なら、今槙村さんと変わってくださいよ。」
「槙村、そこ俺指名されてるんだが?」
「え?ここ俺の席ですって。」
「お前じゃないって、弓弦さんが俺指名なの(笑)」
「いーやーだー!」
「だって指名されたもん。槙村、どけて。」
「俺が先に座ったんだもん、いくら先輩とはいえ無理です。」
「なんで?弓弦さんの意志が優先じゃね?」
「もうシートベルトもしちゃったし無理ですよ(ニヤッ)」
「まーきーむーらー!先輩の言うこと聞けないのか?」
「おぅおぅ、こんな時ばっかり先輩風吹かせちゃって。」
「おいおい、こんなところで喧嘩するなよ。渉、秋山さんが一番だぞ?」
「あぁもぅ。いいですよ、いいです。槙村さんがおとなしくしてくれさえすれば
 このままでいいです、秋山さんわがまま言ってごめんなさい。」
「そっか、んじゃいいんだな?」
「眠いので、寝ますもん。ついたら起こしてください。」
「えぇ?つまんないじゃん。」
「仕事終わって寝たの26時なんです。まだ眠いに決まってるでしょ。」
「ほら、貴志も俊哉ももう寝てるし。」
「あ。そうだなぁ。」
「ということで、ブランケットもらってください。あたしも寝ます。」
「釣れないなぁ。んじゃ俺もゆっくりとしとこう。」
「ブランケット2枚ね。」

槙村が受け取り弓弦にかける。そのまま外を見ている弓弦の横顔は
すごく不機嫌に見える。本人は笑っていないだけだというが
槙村はその顔がどうしても不機嫌な顔にしか見えない。
外を見ている横顔をじっと見つめる。その視線は全然感じていないのだろうか
しばらくすると弓弦はすやすやと寝息を立てはじめた。
暑い陽射しが差し込む角度になると、弓弦たちは眩しそうに起きた。

「ついた?」
「あぁ、もうすぐ着陸。」
「早かったなぁ。」
「沖縄だ、自分たちだけだと面倒で旅行なんてと思うけど
 来たら来たで楽しい気分になるなぁ。なぁ、俊哉。」
「そうですね、南国沖縄。僕始めてきました。」
「真志だって初めてだろ?」
「弓弦さんは?」
「うん、初めて。焼けるし暑いし苦手な地域なんだけど。」
「長崎育ちのくせに沖縄ぐらいで暑いだなんて。」
「育ったところと好き嫌いは別だっ!」
「着陸だ。おりるときは忘れ物がないように。」
「はぁい。」

真夏の沖縄についた。一歩外に出ると一瞬で汗が噴き出す。
みんな汗だくになってしまったがすぐにバスに乗り込み、
バスのcoolerに思いっきりあたった。
そして宿舎までの1時間の道のり、中では楽しく話が弾んだ。
ただ一人、弓弦はやっぱり不機嫌そうな顔で外を見ていた。

「なぁ、弓弦さん。」
「なに?」
「何かあった?すげぇ不機嫌な顔。」
「なんにも?ただ、眠い。」
「眠い?」
「それにさ、眠いし暑いし焼けて黒こげになっちまうのがさ。」
「それ気にしてるのか。」
「なんで?」
「何でもないけど。」
「弓弦さん!」
「なんですか?」
「あのさ、罰ゲーム(笑)」
「今ですか?」
「えぇこれから。」

そういうと秋山はこれからお昼なのだけれど、
ホテルのビーチを貸し切っているとそう言った。

「副社長から話しです。」
「あー。これから宿舎に着く前にお昼の自由行動があります。
 まだ宿舎につくには時間がある。で、お昼を食べ
 ホテルのビーチを貸し切った。一般人と混じると大変だからな。」
「でだ、これからつく場所でのお昼となる。各自離れてしまわないように。」
「お昼を食べた後は、みんなで泳ぐぞっ!」
「まじですか。」
「あぁ、みんな海パン持ってきた?」
「やったー!お楽しみがこんなに早くに!」
「こんなきれいなところで遊べるなんて。」
「俊哉は本当にお子ちゃまだなぁ(笑)」
「俺だけじゃないっすよ。ほら後ろの悠太さんと翔太さんも。」
「まぁ、みんなで泳げばいいじゃん。」
「弓弦さんは?」
「だから、焼けて黒くなるの嫌ですから引っ込んどきますって。」
「その辺りはぬかりなく、この秋山が準備しました!」

なに?なんだ?もしや・・・・・ひかりっ!

「秋山さん。」
「ひかりに何か頼みましたか?」
「へへへ。とりあえず食事の時にでも。
 ビーチを貸し切りにしたのは弓弦さんのためでもあるということ。」
「もう。ひかりと結託して秋山さんはずるいですよ?」
「姿は女でも素晴らしい男っぷりみせてくださいよ、弓弦さん。」
「じゃ、着いたら秋山さん。お昼食べた後勝負しましょ。」
「いいですよ?いや、よくないか。」
「いい勝負しましょうね?秋山さん(笑)」

そう話しながら騒いでいると、ホテルについた。
そうして、みんな着替えだけを下してホテルに入っていった。

「ホテルでお昼、楽しみだ。なかなかないからなぁ。」
「誠さんも独身だから、外でしか食べないでしょ?」
「弓弦ん所は料亭だから気にしてないかもしれないけど
 なかなかうまいところってないんだぜ?」
「で、どこら辺に行ってるんっすか?」
「近所しかないだろ。だから豪勢には食べれないさ。給料にも限度があるしな。」
「弓弦さんはその他があるから、あまり気にしてないでしょう?」 
「貴志。弓弦の音楽性は西村さんが買ってくれてるんだよ。
 それだけの努力は惜しんでないもんなぁ、弓弦さん。」
「西村先輩からは、そんなにもらってないぞ?多額な金額だと、個人申告大変じゃん。」
「でも参加して曲ができると、ボーナス出てるでしょ?」
「少しだけな。でも車やバイクの維持やガソリン代や
 保険代で消えているけどさ。でも、ないよりましだもん。
 せっかくのバイト代(笑)」
「ねぇねぇ。弓弦さん。」
「なんでしょう?副社長。」
「弓弦君は、なんでもOKだそうだな。」
「何がですか?」
「西村君が言ってたらしいが。
 自分の曲でここをとお願いしたところは完ぺきだって。」
「そんな褒めても何も出ないんですけどね。」
「うちの子たちのにも参加してくれたら助かるんだけどさ。
 どぉ?機会があったら手伝ってもらえる?」
「その時何もなければですが、西村さんの方が優先ですし。」
「それはそれだ。もちろんだよ。」
「さぁ、席に座って。どこでもいいから。
 バイキング形式だから、バランスよく食べてくれよ?」
「いただきますっ!」

その日は雲一つない青空で、その食べているテーブルも
パラソルがささったテーブルでいただいくかたち。
一番の日陰に、弓弦は誠と陣取ると貴志や、真志も寄って来た。
俊哉がいろんなものを取り皿に持ってくる。
果物やパエリアやいろんなものを。それを見て弓弦が変な顔をした。

「どうした弓弦。何しかめっ面してるんだ?」
「え?だってさ。」
「どうしたんですか?ちゃんと食べて下さいね。
 弓弦さんの分もたくさん持ってきてるんですから。」
「弓弦?もしかしてお前、ゴーヤ食べれないんだろ(笑)」
「それくいもんじゃねーし。」
「それと豚肉食べれないんだぜ(笑)」
「やめてくれっ。豚は脂がやーなんだよっ。キモイ。」
「お前とんかつとかくわねぇの?」
「誠さん?あんなもんどこがうまいんですかぁ?」
「おいおい、あれがないとかつ丼も食べれないぜ?」
「豚でなくても鶏がある。でもそれもあんまり食べないなぁ。」
「お前贅沢なんだよ。牛も和牛しか口にしないし。」 
「肉全般だめだもんな、果物が一番だもん。」
「弓弦さんちゃんと食べないと負けますよ?」
「秋山さんも。しっかりと食べないとスタミナ切れになりますよ?(笑)」
「もうちょっとしたら、試合だ。」

みんな食べ終わるとそそくさと着替えて海に飛び込んで遊んでいる。
秋山も着替えてきた。もちろん誠も槙村も。
翔太も真っ白い肌を焼こうとサンオイルまで塗りたくり
悠太と二人寝転んでいる。

「そうそう。弓弦さんにはこれ。」

そういうとリボンのかかった袋を出してきた。
そして、この人はお手伝いですと笑いながら走って逃げた。
弓弦の顔色が変わる。もしや・・・・・・・。

 `弓弦へ。多分荷物には入れて持っていかないだろうと思い
  秋山さんに預けました。新しく買ったりプレゼントされるのも
  嫌がるし、かといって沖縄よ?泳がないともったいないじゃない。
  で、この間洗った後なおしてたのをこっそり
  秋山さんに預けました。男ばっかりで気が進まないだろうけど
  楽しんできてね。ひかりより。´

まったく、何考えてんだよとそう思っていると
後ろにいたそのホテルのスタッフが声をかけた。

「せっかくですから、お部屋に案内します。お着替えされませんか?
 日焼け止めはわたくしがきれいに塗って差し上げますから。」
「ありがとう。気が進まないけど、これからあの人と対決なんだ。
 頑張らないと何言われるか。」
「そうなんでございますか?では、勝てるようにおまじないも兼ねて。」

そういって二人は奥の部屋に消えていった。
30分もしたころだろうか、階段を下りて弓弦が砂浜に降りてきた。
というか、降りてくる弓弦を見てみんなが唖然とした。

「弓弦さんなの?」
「え?」
「TVに映ってたあたしでしょ?」
「まじかよ、そん女装子らもモデルと大違い。てか、それ以上じゃん。」
「秋山さん、早く対決です!早々に着替えたいんで。」
「弓弦さん?まじで弓弦さん?」
「もういいですから。早く。」
「んじゃ遠慮なく。始めは肝試し。あそこにある飛び込み台。
 どの高さの所まで飛べるか。」

そういうと秋山は弓弦の手を引いて飛び込み台にのぼっていった。
飛び込み台は、3m・5m・7m・10m・15mと
選べるのだけれど、とりあえずと5mから飛んだ。

「弓弦さん僕から先に行きますね?」
「OK。」
「弓弦さん、つぎ!」
「OK。」

5mは難なくクリアした二人。次は7m。これもクリア。
さすがに女の人には10mはと秋山が声をかけようとすると

「秋山さん、次はあたしが先に行きますね?」

そういうと後ろを向いてすぐに飛び込んだ。
しぶきがあまり上がらず、きれいな飛び込みだ。
それを見た秋山は、負けてたまるかと自分も最高のを見せてやると
きれいな飛び込みを見せた。
この勝負は引き分け。引き分けだけど15m行く?と聞かれ弓弦は秋山の顔を見た。
秋山は無理はしないでもいいよとつぶやいた。しかし、それが火をつけたのか

「秋山さんは15mいけます?」
「え?俺?無理無理。怪我したくないですもん。」
「んじゃ、あたしいきますよ?」
「まじで?この高さ行けるの?」
「んじゃ(笑)」

そういうと、スーッと引き込まれるように海にダイブした。
浜からは驚きの声が上がる。弓弦はやっぱり男だと。
これで負けては男がすたると思ったのか秋山が次を提案。
ゴールは悠太と翔太がテープを握れといい浜の端っこに立たせた。

「弓弦さん。今度は負けない。次はは端から端まで走る!」
「わかった(笑)」

そういうと、誠がスタートを切った。
秋山も弓弦も違いなく並んでいる。走る速さもすごく早い。
秋山はもともと陸上をやっていたので、砂浜の上でも
他のメンバーと違い陸上系のものは秋山は得意中の得意なのだ。
しかし弓弦も負けてはいなかった。負けるものかと一生懸命ついて走った。
ゴールの手前本の一歩二歩の違いで秋山がゴール。
弓弦はその手前で躓いてしまった。躓いてそのままの勢いで
テープ持ちの翔太に抱きついてしまった。それを見ていた人たちがすごいブーイング。

「翔太!それは反則だ!お前その場にいることが反則だ!」
「なんでですか。たまたまじゃん、たまたまいい場所だったんじゃん。
 弓弦さん、僕天国です(照)」
「んもぅ、気にするなっ!」
「翔太!お前半殺しっ!」
「槙村さんやめてー」
 
そういってその場の楽しい事、騒がしい事。でもこれで勝敗は一勝一敗。
次は?次はどうするってことで、話をする。
泳ぐか?とかいろんな話をしていると、誰かが叫んだ。

「悠太がおぼれてる」
「何?」

と指さす方を見ると、真面目におぼれている。

「あんのばかがっ!」

そういってみんなで海に飛び込む。
しかし、飛び込んで悠太にたどり着いたのが一番だったのは
やはり弓弦だった。ダントツで弓弦が一番早く悠太の場所まで着き
悠太を抱える。足がつかない場所まで来ている。
弓弦と一緒に飛び込んだ誠や槙村や俊哉はそう変わりなく
弓弦と弓弦に抱きついている悠太の所までたどり着いた。
そして悠太は弓弦から引きはがされ、槙村が浜まで運んだ。

「悠太。お前心配させんなや。」
「浮き輪使っててさ、すーーーって沖に流されて
 びっくりした。びっくりしてあわてて泳ごうとしたら
 浮き輪の空気が抜けちゃって。もうぱにくったよ。」
「あのな。お前人騒がせ。おまけに弓弦さんに抱きついた。」
「だって死んじゃうって思っちゃったもん。」
「あたし浮き袋代わりだった?」
「弓弦さんの胸、マシュマロみたいだった(照)」
「それにしても翔太も悠太もうらやましい。」
「弓弦さんの腰、細いったら細くて。でも足の長い事。」
「翔太!お前弓弦さんを抱きしめたな?」
「だって、飛び込んできたんだもん(笑)」
「でさ、弓弦さん胸デカい(照)で、もっちり(嬉)」
「男はどいつもこいつもスケベなんだから(怒)」
「それはまず先輩の俺が楽しむところだろ?お前らは半殺しだっ!」
「もうだめです。着替えてきます。」
「もうちょっと泳ごうよ。」
「悠太ほっといて、泳ごうよ。」
「誠さん助けて。焼けちゃう。」
「大丈夫、お前スタッフの人にちゃんと日焼け止め塗ってもらったんだろ?」
「あぁ。でも、なんだかひかりの思惑に乗っちゃうみたいで悔しいんだけど。」
「そう気にするな。俺と一緒に泳ごう。」
「泳ぐの?誠さん早いんだもん。」
「お前の方が早いさ。泳がなくてもビーチバレーやろうぜ。」
「でもそれも思いっきり焼ける。却下だ。」
「お前本当にわがままだなぁ。」
「ほんとうだ、我儘なお姫様だ。我儘なやつはこうしてやる!」

そういうと槙村は弓弦を抱きかかえ浜に連れて行き海に落とし込んだ。
暴れる弓弦は仕返しをしようと、槙村を追いかける。
それにまじろうと、ほかの人たちも暴れはじめた。
そうしている間に16時を回ろうとしているのでそろそろ帰るぞと
副社長が声をかけた。

「疲れたなぁ。でもいい疲れかだだな。」
「結局秋山さんの勝負ついてない。」
「えぇ?勝負つかせるの?んじゃ、宿舎に行ってから卓球でもどぉ?(笑)」
「それじゃ、ひなびた温泉じゃん。」
「夕飯後に考えよう。でも、夕飯後はステップの練習だぜ?」
「そっか、んじゃ仕方ない。あたしの勝ちで。」
「なんでさ。引き分けじゃん。」
「秋山さんの所の悠太君助けた。」
「悠太!お前のせいでっ!」
「仕方ないでしょ?あたしの勝ちで終了(笑)」
「ステップ、俺がじかに叩き込んでやる(笑)」
「秋山様、すみません(笑)」 
「だーめ!」

その日の夜は、昼間のその話で盛り上がり楽しい夜を過ごした。
ステップの練習をするどころではなかった。
楽しい反面その心地よい疲れで、みんなそれぞれの部屋へ戻り
眠りにつこうとしていた。

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