森尾月子

もりおつきこ

何気におばちゃんです。
今まで書いてきた書き物を残したくて登録しましたが
どうしたらよいかわからず、
別サイトより手直ししながらUPしています。
妄想ものです。夢物語です。

YUZURU 78

「たださ、あたしは西村さんと結婚するけどタレント契約するからOKでという考え方は無しね。」
「なんで?」
「あたしはタレントとして契約してこの世界に飛び込む。
 仕事としていろんなことがあることは承知の上で契約をし仕事を受けることになる。
 だからどんなことでも仕事でできることならばやるよ?
 それがあたしに対する仕事なんだもの。
 でもねあたしが問題として気にしていることはさ
 秋山さんも西村さんも大川さんも翔太君も
 みんないろんな仕事を受けるタレントだということ。

 だけど、ひかりは山本社長の会社M'scompanyの受付嬢。
 タレントじゃないんだよね。
 いくら好条件で映画のオファーを受けても彼女は一塊の社員なんだよね。
 タレントじゃない。そんな彼女にラヴシーンをさせれる?
 いくら仕事と言ってもタレントではない会社員で結婚を控えて神経質な彼女に
 それをさせていいのかどうかということ。」
「弓弦さんはさせたい?一緒に映画の仕事をしたいと思っているの?」
「あたしは繊細な神経のひかりにはあまりさせたくはない。
 結婚する人以外で演技とはいえ関係をうかがわせることはしたくないと思うし。
 あたしが一般人でそういう立場になったら
 好きな人愛している人以外の人とのラヴシーンはしたくないし
 映像として映りたくはない。」
「とりあえず、久原氏がオファーをというだけでの単純な映画の話ってだけで
 ひかりちゃんには話を進めれないな。」
「山本社長、明日元原君と来られる時にその話をしませんか?
 うちの伯父も伯母もひかりの結婚には反対はしないだろうし
 そのまま話は進むと思います。おめでたい話ですし
 社長が進められるのでしたらそれは大いに嬉しい事です。
 そしてきちんとその上でこういう話があるとひかりに話をしていただけますか?」
「私がか。そうだな私がしないといけない話だものな。」
「山本社長の会社の社員なのだからきちんと仕事をしなければならない。
 それが社員なのだから。社長が映画のオファーが来ていると
 こういう内容のだけれど、受けるか受けないかと聞くより
 君に仕事が来たと言って仕事の説明をした方が。」
「明日、元原君がいる前でか?」
「えぇ。そのほうが二人で考えると思いますし。
 きっとひかり一人の時に話をしても一人で考え込んでしまうと思うんです。
 それよりも、二人で考えさせた方がきっといい答えが出るとそう思うんです。」
「そうだなぁ。ひかりちゃんは弓弦と違って繊細な女性だもんなぁ。」
「にーしーむーらーさん?」
「怖い怖い(笑)」
「明日、朝からあたしも西村さんと一緒にひかりのうちに行き
 事件後の事、伯父伯母とはいえきちんと謝らなければいけないし
 離れにあたし住んでいるんだけど、その家の様子も見に行かなければいけないし。」
「そうだな。きっとうちに行けば社長とも元原君とも会うだろう。」
「きっとあたしのもひかりは聞くと思うからあたしは全部話そうと思う、内容も隠さず。
 でもその前に社長とひかりとひかりの両親と元原君でお祝いのその話と
 映画のオファーの話をしてください。
 その後きっとひかりはあたしに相談してくるでしょうから。
 だから、社長にもきちんと話をしてもらわなければならないし
 それと同じ意志で相談されたときに話をしなければいけないから。」
「弓弦も大変だなぁ。でも、それが一番だと思うけどな。」
「川上社長。あたし余計なことをしてしまうかもしれませんが
 もしタレントとしてひかりの道をひけるのであれば
 この会社でタレントとして契約ができたらと思っています。
 山本社長の所では女性のタレントの契約はありませんから。」
「一緒のレーベルだと守れる部分も多いけど、
 別の方がきちんとした形をとっておおっぴらにできた方が
 精神的にも楽なのかもしれないと、そう思うんです。」
「そうだなぁ。で、話は変わるが西村君はどうなんだね?」
「何がですか?」
「弓弦君の方だよ。翔太か大川かどちらかとのラヴシーンがあるのだろう?
 旦那としてそれは許せるのか?(笑)」
「まぁ、そういうのがない方がいいんだろうけど
 どんなストーリーであろうとも真剣に演技をしてほしいし、デビューだろ?
 みっともないことはしてほしくない。でも、嫌だよなふつう。
 練習は俺でやってもらって本番1回でOKを撮ってもらうしかないじゃないか。
 何度もそのシーンをと考えるとすごく嫌なんだけど
 きっと弓弦は一回でOK取るさ。な、弓弦。」
「えぇ、そうでないと何度も撮り直しとか言われてやらされるのは嫌だし。
 タレントとしてこれから先動く以上お世話になっている久原氏に
 恥をかかせないようにしっかりと演技しないと。自分に恥ずかしいから。」
「んじゃ、明日。元原とご両親立会いの下、映画の話もするぞ。
 なんだか原田君がそう言ってくれると、がぜん映画のオファーは受けたくなってきた。」
「あたしと一緒だものひかりは喜んでやると思うけどね。」
「山本社長。この久原氏の映画だが、面白くなりそうだな。
 いいぞ、ひかり君をうちで受け入れてもいい。」
「いやいや、うちの看板受付嬢だ。簡単にはなぁ、秋山。」
「そうですよ、元原の嫁になるんですし簡単にはよそに渡しませんよね。」
「久原様の気が早くて困ったもんだと思っているんですよ。
 だってストーリーの大筋が見えて誰をというのを見据えて今のうちに
 押さえておこうだなんて。本当に久原氏はずるいんだから。(笑)」
「あははははは。とりあえず、ここまで話ができたのは良かったのかも。」
「では明日、また会いましょう。でも本当にうちのタレントとして
 契約をしたかったなぁ、原田君。」
「それは俺が断りますよ(笑)俺の弓弦なんですから。」
「まいったなぁ。じゃぁ、また明日。」
「はい。今日はお越しいただきありがとうございました。
 秋山さん。きっといいアルバムにしましょう。そしていい仕事にしましょう。」
「あぁ、弓弦さんのその意気込みがあればすごいのができそうな気がする。
 いい返事をもらったって、みんなに伝えるよ。」
「顔合わせも楽しみになってきたなぁ。」
「あれ?弓弦さんはあったことなかったっけ?」
「どうだろう・・・・・西村さん関係の人か仕事関係でしか覚えてないけど
 でも、多分一回二回のおしゃべりじゃ覚えてないかもしれない。」
「弓弦は人におぼえられても覚えるのは苦手なのか?」
「音なら耳コピで完璧に覚えるんだけど人の顔と名前は苦手かも(汗)」
「大丈夫。俺らのグループはすべてが濃いから(笑)」
「まささんは顔合わせたことあるよね。」
「あぁ、弓弦も知ってる人ばっかりだぞ。」
「そうなの?」
「まぁまぁ、近々顔合わせだ。その件はこれで終わろう。」
「お疲れ様でした。山本社長、また明日。」
「あぁ、また明日。」

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