愚図

cheap talk.


離れれば近寄る、求めても思惑通りにはなりはしないのに。

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裸で抱き合うことの重要性というものは確かに存在すると思うけれど、セックスばかりしていても、しなくても悲しい気持ちになる。
あと何度、のなかにいるのか、終わってしまったことに打ち拉がれているのかわからなくて途方に暮れる。
話す言葉の端々に籠る意味や言葉にしないことへの絶望。
仕方がなかった、だの対策は打ってある、だのと言い聞かせて一層消えていなくなりたい気持ちのまま、これではだめだともう何度目かも分からない夜。

態々口にするほどでもない本当のこと。
どうだっていい口当たりの軽い話ばかりを引き伸ばして、世界が作られていく。
私は人間関係が苦手だ。
なんだかよく分からない占い師にまで今までのツケが回ってきたぞと警告されて、じゃあ一体どうしたらあのひとは、とか考えて目を閉じる。
痛む脇腹を抱えて丸くなる。


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見積もりを見誤ること。
少なくとも愛情を誘導される程度には必要性があるのだろうか。
抱き抱える頭の、奥の方の匂いを嗅ぎながら、どうにもなれないことを繰り返していく。


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