いるものもいらないものも手の中にあって、感情のコントロールを身につけろと叱られて悲しい気持ちになってしまった。
気に掛けなくなることなんかに悦に浸ることはないのに、いつまでも重たく心のなかで反芻しているのだ。
判断すべきはしてくれたことなんかよりも、しないでいてくれたことだ。

価値のあるものになれるよう頑張るよ、と嘘っぱちの言葉を返して死んでいく。
私は誰かの何かにはなれない。
あのひとからの連絡も来ない。