失った想い出を抱えて

作者omi

 小学5年生からの記憶がない高校2年生の直人は、小さい頃からあまり感情を見せなかった。
 そんな彼を唯一、受け止めてくれたのが紀羽瑠。
 直人が記憶喪失になった前日に死んだ人だった-。



 

 俺は…空っぽだった。



 何もなくて…風が吹けば、ふらっとどこかに飛んでいきそうな…。



 なのに、俺は今もここにいる。



 誰かを待っていて…でも、その誰かを今の俺は知らなくて。



 俺は一体何が悲しくていつも泣いているのだろう。