今から5年前のルセル帝国暦1013年。隣国との4年に渡り繰り広げられた戦争がようやく終結を迎えた。

戦果を上げたのは、ルセル帝国の王、アルベルト・ウィンベリー・ルセル。終戦後、彼は人は皆平等で自由であるべきと、全土に渡り奴隷制度の廃止を公布。貴族の中には批判する者も居たが、帝国の新たなる歴史の幕開けに、周辺諸国は皇帝を称賛し、同じく奴隷制度を撤廃する国々が続いた。

 それと同時に、皇帝の扶翼としてこの戦争で活躍をした帝国騎士団総団長リシュアン・エヴァンズも讃えられた。リシュアンが当主を勤めるエヴァンズ家は代々皇帝陛下の忠実な家臣である騎士団を取り纏めている。その娘である当時10歳のアサリナは、アルベルトが皇帝とし治る国にいる自分はなんて幸せなのだろうかと思っていた。そして、その皇帝に仕え、国を守る父が誇らしくて仕方がなかった。


 15歳になったアサリナ。身体の弱い弟の代わりに憧れの父の後を継ぐことを目標にしていたが、女であることを理由に反対されてしまう。隠れて鍛錬を続けたりと、諦めようとしないアサリナを見兼ねた父は、アサリナを皇太子の婚約者候補にさせたのだった。せめて実力だけでも試したいと思ったアサリナは、弟に扮して騎士団入団試験を受けることを決心する。

 一方、皇太子・アランは奴隷制度を廃止し、解放帝と名を走らせた偉大な父のプレッシャーから『皇帝になりたくない』が日頃からの口癖であった。そして、妹である第1皇女にどうにかして帝位を譲れないかと考えていた。そして、エヴァンズ家の後継者問題を知ったアランはアサリナと婚約し、婿養子になることで皇帝の道から逃れようとする。


 皇宮では、カイル(皇弟)が皇帝の暗殺を企てたりと、様々な事件起こる。アランとアサリナは困難を乗り越え、事件を解決していくが、皇帝暗殺計画の裏に騎士団員の裏切りがあることが発覚。とある証拠からある人物に気がついたアサリナは1人その人物へ真っ向勝負を挑む。だが既に、終戦日として平和の式典を行なっていた皇城には魔の手が仕掛けられていた。


 アランは皇帝になるのか、アサリナは騎士になれるのか。

 継ぐ者達の覚悟が、ここにあるーーー。