高校3年生の美里は推薦で大学が決まっていた。周りはこれからセンター試験。高校で1番最初に進路が決まりワクワクしていたが、みんなは受験真っ只中。暇をもて余しバイトを探していたら広告を見つけた。配送会社の仕分けのバイト。
そこにはバイトから大人気の大卒の運転手、そして正反対の中卒のヤンキー運転手も居た。
門限6時で日舞、モダンバレエ、また祖母からはお華、お茶、お琴を教わっていた美里にとって、まるで別世界だった。
全てが新鮮でバイトしか居場所がないと思っていた。そして、あの日、鞄に服だけ詰めてトラックに乗り込んだ。
あの事故さえなければ…美里もまあちゃんも…
周りのみんなも幸せに暮らせたかもしれないのに…