後にそれを、恋と呼ぶ

作者向日 葵


 


僕は言う。


「それって恋なんじゃない?」


 自分が人生の中でこんな少女漫画じみたセリフを言うことになるなんて光栄だ。

 

「今、どんな気持ち?」


 恋心だと名前がついて、普段は感情の放出に微塵のためらいの無い口をもごもごと持て余し珍しく戸惑う青八木さん。


「…言葉に当てはめられると――――言いえて妙な気持ち、ですかね」



(以上、本文抜粋)