この世界は平和"だった"
"それ"は突如として現れ、希望にも絶望にも導き、去っていく。
腐敗した世界で生き長らえながら少年は決意する。
"それ"を殺すことを。

風が花を揺らすこと、鳥が空を渡ること、それは当たり前なことで何1つとして変わらないもの。そう思っていた。

「ピュン」

一瞬の光と音、振り向いた時には大きな爆発が1つの集落とその周囲を巻き込み跡形も無いものにしてしまった。そして、天から突如人の影が降りてきてしばらくすると隣の集落に大勢の軍が攻め入った。沢山の人が状況を整理出来ずに無残に殺されてしまった。

この日に産まれた少年がいた、その少年は忌み子と言われるがいつしかその少年の歴史は語り継がれていくことになる。