高校生の染谷壮一の前にはふたりのは不良が座っていた。1人は星崎穣一、そしてその隣の席にいるのが綾川玲。血の気の多い性格からか2人は仲が悪く、いつもケンカをしていた。

 だが穣一には秘密があった。彼がやっているチャットでは爽やかな性格としてリアルとは全く違う自分で生きていた。そして彼は、そこで仲…

 ここは日本のどこか。高校生の染谷聡介そめたにそうすけは、ちょっとした悩みを抱えていた。彼のクラスでの席は、窓側の一番後ろ。隣の席には物静かな女子、中川春子がいる。聡一は彼女と特に親しいわけではないが、それなりにうまくやっていた。

 聡介の前の席に座っているのは仲の良い星崎穣一ほしざきじょういち彼は背が高くて目つきが悪い。さらに優しい性格でもあるが、物怖じしない性格のせいで周囲からは不良だと恐れられている。その穣一の隣の席、つまり中川の前の席にいるのが綾川玲あやかわりょう。綾川は中川と仲が良いが、綾川もまたいわゆる不良のレッテルを貼られておりみんなから敬遠されていた。


 聡介の悩みの種は、この星崎穣一と綾川玲である。2人はかなり仲が悪く、いつもケンカをしている。そして聡介にいつもケンカの流れ弾がきてしまうのだ。これが聡介の悩みだった。


 しかし、聡介は知らなかった。友人の穣一の裏の顔を。彼がネットの世界では爽やかな男だということを。そして彼は、ネットの世界でできた友人のアヤコに密かに惹かれていた。


 そして綾川玲も同様に、ネットの世界ではおしとやかな女性として生きていた。彼女もまた、そこで仲良くなったセイヤに心を奪われていた。


 しかし、玲と穣一は気付いていなかった。2人が好意を寄せている相手がお互いだということを。

 そのことを知らない2人は、学校では犬猿の仲でいがみ合うもネットの世界では相談しあえるという奇妙な関係になっていた。

 これは、そんな彼らの物語である。