平凡な男子大学生と異国の美少女。万博会場で出会った男女の異文化ボーイミーツガール。

この作品は「大名古屋万博物語」をシナリオ化したものです。
https://maho.jp/works/15591074771453273665

物語全体のあらすじ


 1988年9月、名古屋オリンピック開催。

 2005年3月、愛知万博、通称大名古屋万博開幕。

 バブル崩壊をものともせず、名古屋は世界都市・大名古屋として日本で一番の繁栄を極めていた。


 万博会場のレストランでアルバイトをしている愛知県刈谷市在住の男子大学生の都築透一は、会場スタッフ用の食堂で外国館で働く少女サフィトゥリに出会い、恋をする。


 しかしサフィトゥリは万博でテロを実行し立派なテロリストになるという目的を持って名古屋にやって来ていた。彼女は代々武器商人の家系に属する母親と、テロ活動も行っていた傭兵の父親を両親に持つ、闇の社会のエリートである。

 対する透一は、愛知県というそこそこ恵まれた土地のそこそこ恵まれた家庭に生まれ育ち、向上心もなくただ流されて生きてきたただの凡人だった。


 長いものには巻かれるボーイと、テロリストになりたいガール。

 万博会場で出会ったのち、二人は次第に惹かれあい結ばれる。


サフィトゥリ「私は子供の頃に、月が欲しいと親に駄々をこねたことがあります。それはできないことだって言われると、もっと欲しくなるんです。透一さんにはそういう経験、ありませんか?」

透一「俺は無理だ駄目だって言われると、すぐに諦める子供だったな。今はもうさらに、それはそういうものなんだって最初から自分で深く考えないようにしとる」

サフィトゥリ「それじゃあ透一さんは、私とは逆ですね。私は今もずっと欲しいですから」


 サフィトゥリは立派なテロリストになるためには、恋人の一人や二人は殺さなければならないと思い透一を殺そうとする。

 しかし結局は透一も殺さず、万博会場でのテロも実行することなく姿を消す。


 手を汚すのに見合った結果を得られないことを理由に、サフィトゥリは去った。

 透一はサフィトゥリに殺されるほど惚れられていなかったことを悲しむが、いつかまたテロをするべきだと思ったときには名古屋に戻ってくると彼女が言い残したことに淡い期待を寄せる。


 そして2027年、リニア開通の年。40代のサラリーマンになった透一は名古屋駅の新しいビルの横を友人と歩く。

 22年待っても、透一はサフィトゥリとは再会できていない。

 おそらく名古屋は、未だに爆破される価値のない街なのだ。




この作品は「大名古屋万博物語」をシナリオ化したものです。

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