彼は麗しのヴァンパイア 【コミックシナリオ】

作者つきかげ

コミックシナリオ大賞応募作品です

【物語全体のあらすじ】


 侯爵令嬢のミラは、ただ平穏な暮らしを求めていた。

 ある日ミラは、自分の婚約者と妹が相思相愛であることを知り、潔く身を引いた。彼女は平穏な暮らしができればそれでよかったのだ。しかし噂好きの社交界の貴族たちはミラを放っておかなかった。面白半分ではじまった噂は一人歩きをはじめ、ミラは『婚約破棄されるほどの悪女』との噂が広まってしまった。彼女は噂のほとぼりが冷めるまで、しばらく修道院で過ごすことにした。


 ミラが修道院の見習い修道女として過ごして半年が経った頃、彼女は地下室で怪しい儀式をする謎の集団を見つける。その集団の中には友人の修道女がおり、無理矢理に儀式へ参加させられいる様子だった。ミラは友人を助けるため、集団に立ち向かっていった。しかしミラはあっけなく捕まり、儀式が終わると地下の部屋に閉じ込められてしまった。


 その部屋には封印されたヴァンパイアの青年エリックが眠っていた。そして先程の儀式は、彼を目覚めさせるものだった。閉じ込められたミラは、友人の代わりにヴァンパイアの怒りを鎮める生贄役にされたのだった。

 しかしそんなことを知るはずもないミラは、エリックを自分と同じ状況の『謎の集団に閉じ込められた被害者』だと思い、彼と協力して部屋を出ようとした。しかし結局出られず、再び現れた謎の集団に救出された。


 謎の集団はヴァンパイアや悪魔を祓うエクソシストだった。彼らはエクソシストの需要を増やすため、あえてヴァンパイアを復活させたのである。

 エリックは人の血を好まない『草食』のヴァンパイア。エクソシストたちはそのことを文献で知り、彼を蘇らせて『やらせ』のヴァンパイア事件を起こそうとしていたのである。そうすることで人々はエクソシストに頼るようになるというシナリオだ。


 エクソシスト達は、自分たちの要望に応じればエリックに平穏な暮らしを約束すると言った。平穏な暮らしを求めていたエリックは彼らに協力する。

 

 とんでもないことに巻き込まれてしまったミラは困惑するが、病弱そうなエリックのことが放って置けず彼のサポートをすることにした。

 ミラもエリックも「平穏な暮らしがしたい」という点では意気投合し、しだいに打ち解けていく。

 しかしある日、ミラが指先に些細な傷を作ってしまう。するとそこから流れ落ちる“血”が、エリックの本能を掻き立ててしまうのだった……。