強気なサッカー選手の幼馴染みが、溺愛彼氏になりました

作者蝶野ともえ



世良 千春(せら ちはる)は、容姿はおっとり可愛い系で、男の人にはそこそこモテる、普通の社会人の女の子。
けれど、付き合うと「思ってたタイプと違った。」と、言われて振られてしまう。

それを慰めるのが、千春の幼馴染みの「四季組」と呼ばれる3人の友達だった。
橘立夏(たちばな りっか)、一色秋文…






   プロローグ




 あなたに会ったのは、まだ学生の頃。

 友達の幼馴染みの2人として挨拶をしただけだった。


 その時は「目つき悪いな。怖い人かな。」って思ったのは、あなたには内緒。

 もう1人の男の人はとても優しくて、その人とばかり話していたけれど。あなたは隣にいながら、しっかりと話を聞いてくれていたのを、私は知ってる。


 それから、幼馴染みのメンバーに仲間入りすることが多くて、でも、どこか馴染めなくて。

 

 それから、彼氏をつくるようになった。

 いつでも独りだったけれど、4人で過ごした時間の後は、独りになるのが、堪らなく寂しくて、怖かった。

 


 でも、今では4人で過ごす時間がとても心地よくて、好きだった。



 それは、もしかしたら、あなたがいたからなのかもしれない。


 そんな風に、思えるようになってきていた。