異質な髪を持つ訳あり少女『カヤ』は異国で売り払われようとしていたが、その国を神官として治めている『翠』と言う美しい女性に助けられる。

翠様のおかげで何とか村外れのあばら家に住める事になったカヤは、気晴らしに出かけた森の中で行商人を名乗る『コウ』と言う青年に出会う。

怪しいとは思いつつも、不思議な彼に少しだけカヤが心を開いたのも束の間、彼は仕事の都合で村を出て行ってしまう。


それなりに村の暮らしに慣れてきた頃、友達になった『ナツナ』が膳にお咎めを受けそうになるという事件が起きる。

身勝手な膳に啖呵を切ったカヤの目の前に再び翠様が現れ、膳が長年隠し通していた悪事を暴く。

一件落着したかと思えたものの、なんとカヤは翠様に不敬罪の疑いを掛けられて彼女の屋敷へ連行される事になってしまう。

絶望しているカヤの目の前で、翠様が自分は『コウ』だと名乗る。

なんと翠様は男性にも関わらず致し方なく女性を演じているのだと言う。

こうしてカヤは、翠様に半ば強引に頼まれ、彼の世話役として屋敷へお勤めする事となった。


屋敷での生活にも慣れ、ナツナの他にユタと言う少女、そしてミナトと言う青年と友達になった頃、カヤの元に隣国からの使者が訪れ、カヤの正体が翠達に知られてしまう。

カヤは異質な髪ゆえに自国で崇拝対象となり、それが原因で幼いころに家族を失ってしまったのだ。

カヤの身の上を知り、自分の身を犠牲にしてまでカヤを救おうとしてくれた翠のおかげで、カヤ達一行は何とか危機を切り抜ける。

晴れて身軽になったカヤは世話役として翠への一生の忠誠を誓う。


そんな折り、体調を崩してしまった翠のために、カヤとミナトは森へ万能薬の材料になる花を探しに行く。

だがカヤへの復讐の機会を狙っていた膳に襲われ、ミナトは崖下へ落とされ、カヤ自身も誘拐されてしまう。

危うく命を奪われかけたカヤだったが、翠達に助けられたおかげで何とか一命を取り留める。だが眼を覚ましたカヤを待っていたのは、自分のせいで不幸になっていく人達の姿だった。

絶望したカヤは遂に自死を決意するが、異変に気が付いた翠に説かれ、死ぬ事は思いとどまる。

しかし、これ以上は翠の傍には居られないと悟ったカヤは、彼との別れを決意するのであった。


【元小説の作品URL】

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