■あらすじ


BL漫画家の緑川由芽(34)とセックスカウンセラーの緑川ヒロム(36)は結婚して5年。

互いに仕事が忙しく、気づけばセックスをしないまま一年が経っている。

そんな中、「子どもが欲しい」と言い出す由芽。

実はアダルトVRにハマっているヒロムだが、それとこれとは別。自身が父子家庭で育ったこともあり、暖かな家庭に憧れはある。

だが、いざ子作りとなるとなぜか勃たないヒロム。


ヒロムがEDなのか、自身の魅力不足なのかと悩む由芽は、ある日アダルトVRを見ながらオナニーに励むヒロムを目撃。

打って変わってあまりに元気なヒロムの下半身にショックを受ける由芽。

やはり自身の女性としての魅力が足りないのだと落ち込み、化粧や下着を変えることでどうにかヒロムをその気にさせようとするが裏目に出てしまう。

落ち込む由芽は学生時代からの友人・秋山マリエに泣きつく。

マリエはセックスレスではないが夫婦関係がうまくいかず悩んでいた。

一方ヒロムもセルフ・カウンセリングを試み、尽力するが上手くいかない。


由芽は、セックスに悩むがあまり仕事にも支障をきたし始める。

得意の濡れ場も上手く描けなくなる由芽をぶっきらぼうに慰めるアシスタントの本庄直哉(26)にうっかりときめく由芽。

一方、ヒロムは「どこかで見たことがある」と気になっていたクライアントが、中学時代の憧れの先輩・神山明日香(37)だということに気づき動揺する。

明日香はモラハラ気味の夫とセックスができず悩んでいた。


ヒロムは、由芽とのレス解消のためとVR断ち宣言をするが、それでも由芽とのセックスはうまくいかない。

由芽はせめて仕事だけでもと漫画に打ち込む中、本庄にキスされそうになる。

未遂に終わるが心はざわめき、その後せっかくヒロムとセックスになだれ込みそうになるも上手くいかずヒロムを傷つけてしまう。


夫が家を出ていったというマリエの自宅に誘われた由芽。酒を飲むうちにお互い感情が高ぶり、マリエと一夜をともにしてしまう。

マリエとのセックスで新たな自分を見出す由芽。これまでどこかで「セックスは男のためのもの」という思い込みがあった。

「男を喜ばせることをするべき」という気持ちが強く、義務になっていたのだ。

マリエにしてもらったことを思い出しオナニーをする由芽は、自分に対して、そしてセックスに対して素直になりたいと思い始める。


一方、ヒロムは明日香から「夫に暴力を振るわれ逃げてきた」と泣きつかれ、明日香の宿泊するホテルへ向かう。

ヒロムと明日香はホテルの部屋で二人きりになり……。