過去世界を救った勇者の血を引くキャトルアームズ公爵家の五男として生まれた主人公、ゼノ・キャトルアームズは十五歳になった際に行われる資質測定により、クラス無し、センス無し、スキル無し、という見事な無能さを知らされる。
エリート思考の強い父親には呆れられた上に、使用人として働くか家を出ていくかの選…
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物語全体のあらすじ
過去世界を救った勇者の血を引くキャトルアームズ公爵家の五男として生まれた主人公、ゼノ・キャトルアームズは十五歳になった際に行われる資質測定により、クラス無し、センス無し、スキル無し、という見事な無能さを知らされる。
エリート思考の強い父親には呆れられた上に、使用人として働くか家を出ていくかの選択を迫られたゼノは、家を出てキャトルアームズ家との関係を絶つことに決めた。
ゼノは十歳の頃謎の熱病にかかり、生死の境をさ迷った。
そしてこの時、ゼノの中に前世である鬼塚卓也の記憶が蘇っており、自分のクラスやスキルなどもしっかりと認知出来ていた。
ゼノの記憶と鬼塚卓也の記憶を持つゼノは、この時代の不便さ、料理の不味さなど様々な要因に辟易していた。
さらに資質測定で無能と評されたのは、測定内容が魔法や剣技など戦闘系の資質しか出さない偏ったものであることを知っていた。
実際ゼノはクラスを所持しており、多数のセンスやスキルも持ち合わせていた。
ただ――それはキャトルアームズ家が求めるものではなく、採掘や土木といった類のものだった。
しかしゼノは自分のクラス【機工士】に限りない可能性を感じており、キャトルアームズ家との関係を絶てたのは好都合であった。
家を出たゼノは、かつて栄華を誇ったが度重なる自然災害と事故にあったために放棄された、どこの領地でもない鉱山都市【ピースオブオレ】を目指し旅に出る。
そこならば誰にも邪魔されず、機工士を極められると思ったからだった。
ピースオブオレに到着して数日後、ゼノは当面の食料確保のために狩りに出かけた。
すると偶然四匹のモンスターに木の枝一本で立ち向かうボロボロの獣人と遭遇する。
狩りのために即席で作り上げたクロスボウでモンスターを撃退し、獣人のジュノーを助けることに成功した。
その後ジュノーの仲間を迎えに行くと、ジュノー達を匿って欲しいと嘆願される。
そしてドワーフや亜人の戦士なども仲間に迎えることとなり、ゼノは集落を作ることに決めた。
機工士としてのアイデアや道具、装備をフルに活用し、急ピッチで開発と発展が進んで行くのであった。