【シナリオ大賞用の作品です】

鈴原 莉々(すずはら りり)は、乙女ゲームの登場人物・アルフレッド(愛称:アル)にゲーム内で罵られると快感を覚える女子高生。

ゲーム内でアルから常に罵られている悪役令嬢を羨ましく思っていたある日、彼女は心不全でこの世を去る。だが次に目を覚ました時、なんと莉々はゲー…

【あらすじ】


至って普通の女子高生、鈴原すずはら 莉々りりには、ある秘密がある。それは、乙女ゲーム『スカーレット・アンジュ』の登場人物・アルフレッド(愛称:アル)にゲーム内でののしられる事に快感を覚える、というこじらせた性癖を持つ事だ。


『スカーレット・アンジュ』とは、魔法学校・スカーレリア学園を舞台に複数のイケメンとの恋愛が楽しめるシミュレーションゲーム。しかし恋愛主軸のゲームが故に、いくらアルに嫌われようとプレイしても、最終的にデレてしまいヒロインの事を罵ってくれる機会があまりない。

ところがライバルポジションである悪役令嬢だけは、常にアルから敵意の眼差しを向けられる対象であった。


そんな悪役令嬢を羨ましく思いながらゲームを起動したある日、莉々は心不全でこの世を去ってしまう。しかし次に目を覚ました時、なんと莉々はゲーム内の悪役令嬢、リリィ・フランソワに転生していた!


ゲーム内においての悪役令嬢リリィは、正規ヒロインとくっついたアルによって裁判にかけられ、処刑される破滅の運命。つまりこのまま順調に成長すれば、推しから散々罵られた挙句、推しの手で死ぬ事が出来る──。


「何それ、最高じゃん!?」


こうして性癖をこじらせたドM悪役令嬢が誕生し、リリィは正規ヒロインを虐め抜いて推しから火炙りにされるその日を心待ちにしつつ、破滅ルートを突き進むというとんでもない計画を企てるのであった。


しかし、無事にスカーレリア学園へ入学して悪役令嬢らしく『嫌な女』に努めていたリリィだが、なぜか周りの好感度は日毎に増していくばかり。

従者のガゼット、推しのアルフレッド、正規ヒロインのソフィア、更には破滅に導くきっかけとなるはずの悪魔までも、リリィの魅力に首ったけ。


こんな予定じゃない! と絶望したリリィは、「こうなったら、世界を滅ぼす力を持つ禁断の魔法に手を出して、強制的に処刑台送りにせざるを得ない状況にしてやるんだから!!」とヤケになり、禁忌とされる魔法を得た事でついに王都軍に捕まってしまう。


しかしやりすぎた結果、処刑を執行するのは“推し”ではなく“国”だと判明。「推しに処刑されなきゃ意味が無い!!」とリリィは悲嘆にくれるが、そんな彼女の元へ助けにやって来たのは、ずっとリリィを傍で見守り続けた従者・ガゼットだった。


悪役令嬢に転生して以降、己の欲ばかりを求めていたリリィは、その時ついに本当の愛を知る。