呪術で人々を守る、紅妙家の次男・レンジは、宿敵とも言われた吸血鬼の子孫である飛縁家の跡取り娘・ヨウのもとへ婿入りする。

ある晩、ヨウが吸血衝動に苦しめられていたことを知ったレンジは、女の吸血鬼が男の精気を吸って生きることを思い出し、殺して欲しいと懇願するヨウを押さえつけ、初めて彼女を抱いた

物語全体のあらすじ


呪術で人々を守る、紅妙べにたえ家の次男・レンジは、

長く敵対関係にあった吸血鬼の子孫である飛縁ひのえ家の跡取り娘・ヨウのもとへ婿入りする。


それまで毎晩のように花街を遊び歩いていたレンジだったが、

妻となったヨウの自立した生き方や強さに、しだいに心癒やされるようになっていく。


ある晩、「日が落ちてからは、私の部屋には近づかないでください」という彼女との約束を破って部屋に侵入したレンジは、

全身を拘束された痛々しいヨウの姿を目にしてしまう。


失われたはずの吸血鬼の性質を持って生まれた彼女は、毎夜、吸血衝動に苦しめられていたのだ。

とっさに自らの血を与えようと試みるレンジだったが、彼女の牙や顎は小さく、自力ではどうすることも出来ない。


紅妙家の伝承で、女の吸血鬼が男の精気を吸って生きることを思い出したレンジは、殺して欲しいと懇願するヨウを押さえつけ、初めて彼女を抱いたのだった。


翌朝、約束を破ったことをヨウに咎められ、家を飛び出だすレンジだったが、以前のように花街で遊び明かしても、ヨウのことばかり考えてしまう。

ヨウもまた、不器用ながらも真っ直ぐなレンジの優しさに触れ、しだいにお互いの存在はかけがえのないものになっていく。


しかしヨウの母親の告白によって、彼女の正体が吸血鬼の”さなぎ”であることが判明。

役目を終えた後は関わりのあった人間の記憶からも消え、ヨウの存在そのものが無かったことになるという。