五行思想が根幹に据えられた現代の日本で、五行質を司る役目を与えられた主たちを描く現代ファンタジー。


 すべてのものは〝木〟〝火〟〝土〟〝金〟〝水〟の五行質に司られ、それぞれの間を原氣が連環し、邪を浄化することで、健やかに回っている。

 

 ある日、〝木〟の原氣が集まる一本の樹が放火される。〝木〟を司る役目を与えられた由直は、連環を損なうほどの損害ではないことにほっとするが、攻撃を受けた事実に疑いを持つ。

 〝土〟を司る禾にそれを訴えると、彼女に連れられて他の主を訪ねていく。

 だが、〝金〟を司るヨリアが交戦し、大怪我を負う。攻撃を加えている黒づくめの男の存在を掴み、その目的が連環を害することだと明らかになる。

 由直たちは対策としてそれぞれの『依』への調律を施していく。

 その最中、都内で連続放火事件が発生する。特定の『依』を持たない〝火〟が多発する放火によって高ぶりを見せ、邪を生み出していく。〝火〟を司る一穂は調律によって邪を排そうとするも、それを受け入れすぎて暴走を始める。そこに〝水〟を司るうるるが現れ、彼と〝火〟を鎮める。

 放火事件の犯人を追った先で、由直たちは黒づくめの男と対峙し、正体が錬金術師であると見抜く。

 彼は自分の哲学にない存在である〝金〟の主ヨリアを求め、その身を誘拐する。

 主としては替えが利く存在でも、ヨリアが一人の人間であることを知っている由直は、自らを傷つけることでヨリアの暴走を促し、錬金術師を倒すことで、連環の主たちは自分たちの世界を守る。