聖戦のヴァンパイア   ~ 吸血鬼は暁に踊る ~   【シナリオ大賞用】

作者橘 凛恩

 旧約聖書の時代から時を経る事、およそ五千年。人間滅亡を狙ったノアの箱舟の洪水を超え、天上で展開されていた天使的ポジティヴ勢力と悪魔的ネガティヴ勢力との戦争は、現代にては、その戦場を地上へと広げていた。

 世界を裏から支配するのは、ネガティヴ勢力の頂点とも言えるヴァンパイアら。彼らを中心に、夜の…

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物語全体のあらすじ



 聖書の時代より天上にて展開されていた善と悪の戦いは未決着のまま地上へと舞台を広げ、現代、人間達が気付かぬ所で、地上にて天使的ポジティヴ勢力対悪魔的ネガティヴ勢力の抗争が繰り広げられている。


 主に世界を陰から支配するは、ネガティヴの頂点とも言えるヴァンパイア達。彼らを中心に、夜の街は魔物や様々な魑魅魍魎が跋扈していた。


 そのような中、およそ五千年前に殺害され封印された或る魂が、日本に転生していた。


 現在の東京。両親により普通の人間として育てられた主人公・琉斗りゅうとは、デザインを主専攻とする大学生活を満喫していたが、二十歳の誕生日を境に、その日々は一転する。心優しい青年である彼は、なんとかやり過ごしてきたこの二週間であったが、引いては返ってくる抗いがたい血への渇望に苦しみ始めていた。


 或る日の夕方、新宿の街中で突然の発作に襲われた琉斗。それを救ったのは、今最も人気のあるモデルである瑠偉るいだった。親切にも新宿駅に近い大学病院へと運び込まれるが、人間でない事を知られる訳にはいかない琉斗は隙をついて逃げ出してしまう。


 そして、逃げた先の公園で女性を襲う低級ヴァンパイアが出没した事をきっかけに暴走。追いかけてきていた瑠偉の目の前で、その個体を圧倒的な力で捩じ上げ、返り血を思う存分浴びて姿を消す。


 次の日、琉斗を都庁へと呼び出すことに成功した瑠偉は、自分も人間ではない事を知らしめる。またもや発生する事件。今度は彼自身が追い続けるマイクロマシンを巡っての事件であった事もあり、覚醒したばかりで不安定な状態にある琉斗に、監視と指導を兼ねて自分と常に行動する事を要求するのだった。


 出逢いからたったの二日で琉斗の居候生活が始まり、彼は瑠偉を通して、それまで気付きもしなかった闇の世界の存在を知らされる。最初は渋々同行していた彼も、エルフやワーウルフといった近代になって海外から移住してきた種族の者達と出逢い、また瑠偉の人となりも見えてくる事で、悪辣な魔物の退治にも積極的に行動するようになる。


 そして、魔物達による人間狩りがより一層頻発するようになる中、それまで人間だけが対象であったマイクロマシンによる被害も更に拡大。それまで正邪の抗争に対し傍観者を決め込んでいた日本古来の物の怪達も巻き込まれ、琉斗らと共に様々な種族の者達が世界を揺るがす大きな渦へと身を投じてゆく事となる。