──大政奉還より十年。
かつての恨みや憎しみは、未だ明治政府の根幹を恐怖で揺さぶり続けていた。
明治10年秋。西南戦争に参加し、負傷していた藤田五郎が警視庁刑事課三係に復帰を果たすその日、三係に新人が配属される。
新人の名は、黒鋼一心。今朝、田舎から上京してきたばかりの青年で、登庁前、掏摸に遭…
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魔法のiらんどコミックシナリオ大賞
主要登場人物 紹介
藤田 五郎(ふじた ごろう)
警視庁刑事課三係所属の警部補。庁内一の剣術の腕を持つ。
元は新選組三番隊組長・斎藤一。不動に誘われて警官になる。真面目。
いつも二人の部下に手を焼いている苦労人。
浅葱 蒼真(あさぎ そうま)
新進気鋭の書道家で、雅号は蒼誠。元新選組一番隊組長・沖田総司。
労咳を患っていたが、メルティアに救われてからは共に明治政府に復讐する同志となる。
黒鋼 一心(くろがね いっしん)
三係に配属された新人。神社に祭られている神の託宣により、警察官になった。人に憑いた妖魔のみを斬る事が出来る刀・天晴(てんせい)を持つ。ごくごく普通の農村で育った農家の長男。三係の貴重なツッコミ要員。
鳳凰院 楓(ほうおういん かえで)
三係を纏める係長。釣り目の美人。常に大太刀を携帯している。侯爵家の令嬢でありながら、個性豊かな三係を纏める係長。
夏目 伊織(なつめ いおり)
三係所属。藤田の部下で子爵。社交的な性格ですぐに誰とでも打ち解けられる。
いつも愛想がよく、周囲からも慕われるが、強さを求め、すぐに人を斬りたがる困った性癖がある。
生島 正治 (いくしま せいじ)
年配の三係の係長補佐であり、最年長者。楓・五郎・伊織と共に正規採用されている警察官。個性的な三係の面々を茶を飲みながらのほほんと見守る。警視庁内外の調整役。人の良い笑顔で濁す。(というよりは誤魔化す)
不動 源一郎 (ふどう げんいちろう)
藤田の部下だが、三係所属の僧侶。陽気な性格で義理人情に厚く、他の課にも顔が利く。ヘビースモーカー。藤田を警官に誘った人物。
「源さん」の愛称で呼ばれる。潜入・偵察が得意な破戒僧。
メルティア
新政府軍に村を焼かれ、両親も失った少女。愛称はメル。叔父の元で仲間を集め、復讐の機会を窺っていた。影を操る力を持つ。ツインテール。
狼炎(ろうえん)
メルが暮らしていた村の奥にある黒き森に棲んでいた人狼。メルと共に森に火を放たれ、仲間は新政府軍に狩られてしまう。メルと共に復讐を誓う。口数は少なく、浅葱に剣を習っている。
壱ノ瀬 鉄心 (いちのせ てっしん)
元新選組で土方の小姓をしていた市村鉄之助。
行き倒れていた所をメルに拾われる。武器は二挺拳銃。
涙花(るか)
その身に流れる血は猛毒、涙は万能薬という少女。戊辰戦争で孤児となり、薬問屋に拾われるものの、薬の実験台にされ続けてきた。メル達に助けられて以降、彼女の侍女のようなポジションになる。巨乳。
ウィリアム
メルの叔父。最愛の姉の娘である彼女を溺愛してやまない伯爵。貿易商。横浜の洋館に居を構える。六花に資金援助をしている。
夏目 梓(なつめ あずさ)
夏目の母親。厳しい性格で、武芸を重んじる。彼女自身も剣の腕が立つ。
元々は京都出身。
三千院 椿(さんぜんいん つばき)
六花のサブリーダー的存在。雪女の血を引く女性で文武両道の才女。
武者小路 葵(むしゃのこうじ あおい)
六花のメンバー。大蛇の血を引く。伊織の従兄。京都府警所属。背が低い事と中性的な顔立ちがコンプレックス。「正しさ」に拘る。
花蝶院 桜(かちょういん さくら)
六花の最年少メンバー。華鬼の血を引く。いつも誰かの背中に隠れている。引っ込み思案。
常に毒の鱗粉を持った蝶に守られている。
京極 菖蒲(きょうごく あやめ)
六花のメンバー。オネェ。さとりの血を引く。武器は鉄扇。人の思考が読める為、世渡りが上手。優雅さに拘り、服装は派手。
藤原 桔梗(ふじわらの ききょう)
六花のメンバー。筋肉隆々の大男。大入道の血を引くが、性格は几帳面で細かい。徒手空拳で戦う。
有栖川 芙蓉(ありすがわ ふよう)
六花の頭。カリスマ性を持ち、九尾の血を引く男。陰陽術で戦う。
日野 昭(ひの あきら)
警視庁刑事課一係の年配の警部。藤田が不在時、三係の補佐をしていた。温厚な性格。
たま
夏目家で暮らす化け猫の娘。人間に変身出来る。たまに三係に遊びにきてはお茶を出したり来客対応をしている。三係のマスコット。
井上 江三郎(さぶろう)
メル達の村と狼炎の住む森を焼いた新政府軍の一人。
維新後、男爵の地位を買い、貴族として暮らしていた。酒癖が悪い。