踏切の向こう側にいる君へ

作者森蒼

大学生の辰巳は、事故に遭い、記憶喪失になった。そんな中、友人の斗和に謝らなければいけない事があると思い出す。記憶を取り戻す為に動き始める辰巳だが、共通の友人達は、何かを隠しているようでー…?

「さっきはごめん」


目覚めた俺が一番最初に思い出したのは、その言葉。


何があって、なぜ謝りたいのか。


思い出せない俺は、今日も病院のベッドに寝かされていた。


目を閉じると、踏切の向こう側にいる斗和の悲しそうな顔が、瞼の裏に浮び上がる。


俺はこの前事故に遭い、その時に頭を打ち、記憶が混乱しているらしい。


それでも、斗和の事だけはしっかりと覚えていた。


小さい頃からずっと一緒だった。



でも、なんで俺は、斗和に謝りたいんだっけ…?