中学三年生の夏。
満月の夜に煌太はサヨコと出会った。
泳げないという彼女に水泳を教えてあげるうちに、ふたりの仲は深まっていく。これからも幸せな日々を送れると信じていたのに、サヨコは突然いなくなってしまう。

サヨコのことを忘れられないまま大人になった煌太は、まともな恋愛のできないしょうもない男にな…

 いつからか夜空を見上げるのが習慣になってしまった。

 白い月が出ている夜は、サヨコに会えるんじゃないかって期待して。

 結局彼女には会えないまま、時間だけが過ぎて、俺は大人になってしまった。


 今も鮮明に覚えている。

 夏休みの深夜のプールサイドで彼女に会ったあの日のこと。