檸檬は熟れても甘くない

作者百瀬 実吏


東京で働く檸檬は、もう、6年も地元へ帰っていない。

そんな檸檬の元に、祖母の訃報が届く。

初めて仕事を休んで、地元へ帰った檸檬。

そこで出会ったのは、

「私は、江子さんが好きでした」

おばあちゃんのことを「江子さん」と呼ぶ、知らない男性だった。



「……私は、あなたのことが好きかもしれません」


「私も、あなたのその、……江子さんによく似た顔が好きですよ」



28歳。彼氏いない歴5年目。


檸檬が出会ったのは、


檸檬のおばあちゃんを好きだと言う、


48歳のおじさまだった。




「ワケありの男」短編小説コンテスト用。