何も喋らないグレーの天井から

冷たい大粒の雨が降った。

名前も知らない

言葉なんていらない

こんなにも、愛していた。

あなたを愛してる。

でも、愛してるってだけ。

もう何もいらない。



「息をしてくれないと、困る。」




「みぃこは生きて。」





わたしはそっと呟いたその人を見つめる。





 身体中が太陽光を吸収して蒸し暑い。





 無機質なガードレールが続くだけの道の先で、ゆらゆらと蜃気楼が揺れる。






 額から汗が一粒流れて、地面に落ちた。







 貴方のせいで、胸がつっかえてしまう。





 貴方のせいで、やっぱり後悔してしまう。











 苦しくて、でも世界で一番幸せな夏。