呪われた王子と目隠し姫が、政略結婚から本当の夫婦になるまでと、これからの話。

人の姿を失い、カラスに変わりゆく王子がいた。

王子とは名ばかりに、隠されるように城から離れた塔で生きていた彼が、二十の齢を数える頃。花嫁として辺境の国の目隠し姫がやって来る。

王子は彼女を冷たく追い出そうとするが、姫君はめげる様子がない。とうとう困った王子は「盲目の姫君は“都合がいい”から貴女は利用されたのだ」と、諦めて別の幸せを促そうとする。

王子は以前にも縁談があったこと、そのたびに半人半鳥の異形を恐れられたことを話したが、姫君は王子の本当の姿に気付きつつあった。人を拒絶しながらも、きっと誰よりも優しい心に。

姫君は王子の住む塔に通い続けた。明るい姫君に戸惑いながらも、次第に王子も心を開き、婚儀も近付こうとしていたが…王子に異変が起こる。ついに呪いは、王子をカラスの姿へと変えたのだ。

姫君を脅そうとしてまで激しく拒絶する王子に、姫君の出した答えは——…あまりに突飛で、そして眩しいくらいの希望にあふれていた。


小説版

https://maho.jp/works/15591074771456023842