『人間』だけは蘇生術で何度でも蘇る。ただし——。


 蘇生術が一般化した世界に存在する、大都市レイブル中央教会の専属『蘇生術師』である二十歳の修道女ソフィーは日々、冒険者達の命を粗末にする態度や言動に嫌気が差していた。世界の死生観のズレに悩み、経験した事の無い記憶がふと蘇る現象が起きる中、ある…


 ——流れ着いた異形の世界にて。

 この世は遥か昔、人間と魔物は永遠の命を求め『不老不死魔法の泉』を奪い合う諍いを起こしたという——。



 百年にわたる諍いの果て——自然と生命の崩壊を繰り返した二つの種族に対し、創造主は泉に宿る「不老」を魔物に、「不死」を人間に与えるように分つと、泉は枯れ——戦乱の時代は終わりを告げた。




 しかし諍いの悲劇は再び起こる。

 「魔女」の人間と「悪魔」の魔物によって。




——タンガン回顧録 

 第一章『不老の魔物と不死の人間』より——