だからって、言えるわけないだろ。

作者フドワーリ野土香

今でもよく、大学生の頃を思い出す。
あの頃、私にしか見えなかった人がいたからだ。

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主人公の谷口夏芽(28歳)は、大学からの親友美佳の結婚式の招待状を受け取っていた。

夏芽は今でもよく大学の頃を思い出す。なぜなら、その当時夏芽だけにしか見えない男の子がいたからだ。


大学生になって出会ったのは、同じ大学で共に学ぶはずだった男の子、橘翔だった。

翔は入学直前に交通事故でこの世を去ってしまった。

夏芽と翔は特別知り合いでもなく無関係なのに、なぜだか夏芽だけに翔が見えてしまう。

成仏できない理由はやり残した後悔が原因ではないのか、と夏芽は翔のやり残したことを手伝おうとする。


果たして翔は成仏できたのか。大人になった夏芽が大学時代を振り返るのはなぜか。

現在と過去が交差する、恋と友情のちょっと不思議な青春ファンタジー。


〈主要登場人物〉

谷口夏芽…一番の親友桃香を事故で亡くして以来、夏芽は親しい友達を作ろうとしなかった。不器用でなかなか素直になれない性格。


橘翔…大学入学を目前に、親友真一と羽目を外しすぎてしまいバイク事故に遭う。真一は助かり、翔だけがこの世を去ってしまう。


美佳…夏芽とは大学の頃からの友達。イケメン好きで大学の頃はころころ彼氏が変わっていた。


真一…翔の親友。事故で目を負傷し、ドナー登録していた翔から眼球を譲られる。翔を失ったショックから、大学では地味に過ごしていた。


桃香…夏芽の幼い頃からの親友。すべてが完璧で、夏芽はずっと桃香に嫉妬していた。中学のとき、信号無視の車とぶつかりこの世を去る。