愛されなくても生きていけるはずなのに――ビラブドになりたいと、黒猫は首輪に手を伸ばす。

◆ストーリー概要および物語の設定


 日本の首都、トウキョウが社会的地位責任法を定めて早十数年。富裕層は支援特別区民から最低一人の支援対象者ビラブドを選び、雇用、扶養、パトロン等、いずれかの形態で生活援助を行う必要がある。


 支援特別区の住人、戸倉トクラナツメは、高校卒業と共に孤児院を出てから、人を騙し、時には体を売り、食い扶持を繋いで生きていた。

学生実業家、久遠陽吾クオンヨウゴに突然のプロポーズをされ、婚約者ビラブドになる日が来るなど、夢にも思わずに――


だって、自分は愛される人間ではないから。 


 過去のトラウマから、愛されることを諦めているナツメは、婚約者ビラブドの証であるチョーカーをはめても、陽吾の愛を信じることができない。陽吾との甘やかな暮らしに幸福を見つけるほど、終わりを想像して胸が痛む。


 唆され、一度は逃げ出したナツメだが、温かな場所へと自分の足で走り出す。愛される覚悟、愛する覚悟と共に、過去から抜け出そう。


どうかオレを最愛の人ビラブドにしして。


初恋に浮かれるイケメン実業家×愛を知らぬ猫系男子の不器用溺愛BL