森の中のハオションディ

作者歩花

森を背にする古い屋敷には、ポルターガイストがいるという噂があった。屋敷近くに暮らす人々は恐れて近づこうとしない。しかし、少女チョウ・ディエは屋敷の裏にある森へ毎晩のように通っていた。
森へと通う少女を屋敷から見ていた少年は、彼女を追いかけて森へ入る。その少年の正体こそ、屋敷のポルターガイストだった…

小さな町にポルターガイスト現象が起こるという屋敷があった。人々は屋敷へ近づこうとしないが、少女チョウ・ディエは屋敷の裏にある森へと毎晩のように通っている。少女にとって森は、今は亡き家族と過ごした大切な場所であり、罪を犯した場所でもあった。そんな森を燃やし全てを忘れたいと思いながら、何もできないでいた。

ある夜、ディエは森で少年と出会う。彼は屋敷の幽霊、ハオションディだった。彼には記憶がない。

夜の森で言葉を交わす仲になったが、ディエはハオションディへの興味から彼に内緒で昼間の屋敷を訪れる。部屋を見ていくうちに、たくさんの写真が飾られた部屋にたどり着く。そのうちの一つである集合写真には、ハオションディ以外にディエの知る女性が写っていた。その女性は彼女の家に飾ってある歴代当主の写真のうち、初代チョウによく似ていた。

チョウ家の過去に何があったのか気になりながらも、ハオションディと森で穏やかな時間を過ごす。

しかし、ディエの罪に迫る出来事が町で起き始め、彼女は気休めに夜の屋敷を訪れる。そして、ハオションディの記憶が蘇り始める。

コロニカル情緒溢れる世界で紡ぐ、静かで熱いミステリーロマンス