<ストーリー概要および物語の設定>


 自他ともに認める陰キャの高校生三人組、世那・至・蘭子は、以前から外見至上主義の社会に不満を持っていた。そこで、そんな社会に復讐すべく、それぞれの特技を生かして架空の人物のアカウントを作ることにした。


 手先が器用でセンスのある蘭子が世那を飾りつけ、写真撮影と画像加工の得意な至が世那の写真を美少女に加工し、SNSに詳しく文章力のある世那が写真と共に文章を投稿する。三人の名前の頭文字をとって「セイラ」と名付けたそのアカウントは、ネット上で瞬く間に人気となった。


 普段三人組を見下しているはずの陽キャたちが、夢中でセイラの真似をしている。そんな滑稽な姿に、三人組はいつも溜飲を下げていた。


 ある日世那は、学校一の人気者である旭に、セイラと関わりがあることが知られてしまう。セイラファンの旭は、セイラと会わせるよう世那に頼む。世那はそれがきっかけで旭のことを意識するようになり、自分はセイラであってセイラではないもどかしさと罪悪感を覚えるようになる。また旭にも、誰にも言えない秘密があった。


 感情の掃き出し場であるネットの世界ですら、みんな嘘をついている。

 誰か僕らを、見つけて。