ジンマ、来ませり ~妖とり怪奇譚外伝~

作者万業破印

そこは人と妖、神々が共生する世界。そこに桜花という名の少女がいた。ある日、桜花は大罪を犯してしまう。友達と共に禁地に足を踏み入れてしまったのだ。そこで世界の真実を知る。里には一つの言い伝えがあった。かつて人間は地上世界に国を創り住んでいたが、ある日、天獣によって世界は滅ぼされた、と。桜花たちが禁地…

そこは人と妖、神々が共生する世界。そこに桜花という名の少女がいた。ある日、桜花は大罪を犯してしまう。友達と共に禁地に足を踏み入れてしまったのだ。そこで世界の真実を知る。里には一つの言い伝えがあった。かつて人間は地上世界に国を創り住んでいたが、ある日、天獣によって世界は滅ぼされた、と。桜花たちが禁地で目撃したもの。それは文明世界の残骸。滅亡した世界の成れの果て。その時、桜花たちは突如現れた異形の怪物に捕らえられてしまう。それこそが伝説の天獣だと知ったのは後のこと。自分のせいで友達は全員、天獣の餌食に。桜花だけが父によって救われた。その後、里は侵入してきた天獣に滅ぼされる。桜花は父と別れ際、神魔刀を託された。ジンマと呼ばれる使い魔が封印されていて、全てのジンマを従えし時、神をも凌駕する力が得られると言い伝えのある神器である。数年後、成長した桜花は最強の二つ名を持つ討伐士になっていた。そして、天獣への憎しみと、愚かだった自分に対する自責の念を胸に秘めながら桜花は叫ぶ。「ジンマ、来ませり!」と。それは百魔を呼び出す招来呪文。天獣の手から故郷を取り戻すため、桜花は孤独な戦いを続ける。