京都の従兄と学生のセフレ。
正しい男女関係の在り方とは少し異なるほろ苦い愛憎劇。




「いつか一緒に溺れて死のうな」



死んだ女を想い続ける従兄と




「正しいか正しくないかじゃなくて、

楽しいか楽しくないかだよ?」



子供の頃に死んだはずの男




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二人の男が私の頬に手を当て

地獄に堕とすかのように囁いた。



「自分たちだけ幸せになろうなんて、なんて愚かで浅はかで身の程知らずなことだろうね」

「ごめんな、ぜんぶ、俺のせいにしてええから。今だけは俺のことだけ見て」



ただひとつ確かに分かるのは、

私にだけは、幸せになる権利がないこと。