キンモクセイーSとMの事情ー

作者you

文化祭に向け、ひとり旧校舎の美術室の窓から見える金木犀を描いていた鳴瀬凛。

普段は人があまり寄り付かない、静かなはずのその窓の外から突然、青空に突き抜けるような乾いた音が響いた。
その音は、美しく弧を描くように男の頬に放たれた平手打ちの音だった。

去っていく女と、しゃがみ込み動かない男。

凛…