ネバーアパート103号室【完】

作者吉森 朔

十七歳から二十四歳。泥沼で必死に足掻いていた。意地だけで傍にいた。床に擦りつける額が熱を持つ。涙が溢れて止まらない。「許してください、もう正直に生きたいです」

ネバーアパート

 掠れた本音は、胸倉を掴まれて、呼吸すら失う。冷めた瞳に浮かぶ怒りに泣き出しそうになる。恐怖に震えた鼻先が触れる。

「甘ったれんな。誰かがおまえの努力を余すことなく認めてくれると思うなよ? 努力だけじゃ意味ねぇんだ。結果を出せ。頑張ったけど駄目だった、は許されない」