恋でもなければ、愛にもない【完】

作者藤川 巴

「てか、じゃあ俺と結婚する?」――同居人が突然結婚を持ち掛けてきた。27歳独身、幼馴染(仮称)と同居中。「どうでもいいんだよね、春ちゃんと俺以外のことは」「とんでもないキザ野郎」「褒めてるよね? サンキュー」褒めてないよ。誰かこのカオス、助けてください。

愛でもなければ、恋にもない


「春ちゃんのこと傷つける奴ぶん殴るのに理由とかいんの? いるなら結婚しよ」

「ヤクザみたいなプロポーズ、やめない?」

「乙女心ムズイな」

「いや、そもそも仕事辞めさせられるから」

「別にいいよ、そんなこと。やっぱむかつくわ、バイクでうっかり轢くか」

「話聞いてた?」



神様、大人ってこんなに適当で大丈夫なんですか?


元ヤン公務員×訳あり拗らせガール